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2017/11/08

FinTechを支える「ブロックチェーン」~ビットコインは金(ゴールド)に匹敵するのか?~

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最近よく耳にする「FinTech」。人工知能やビッグデータなど最先端のIT技術を活用した新たな金融サービスのことをいい、オンライン上で手数料なしにお金のやり取りができたり、指紋で預金を引き出せたりするサービスもFinTechの一例です。
このFinTechを語る上で欠かせないのが、金融取引等のデータをネットワーク上でつないだ複数のコンピュータで管理する「ブロックチェーン」という技術で、ビットコインを構成する仕組みの一部です。
ビットコインを考案した「サトシ ナカモト」を名乗る人物が発明したとされています。

   出典 NHK NEWS WEB 2017.3

ブロックチェーンは、取引データを1つのブロックにまとめ、そのブロックを鎖(チェーン)のようにつなげることから、この名前が付けられました。1つのコンピュータで一元管理する従来の「中央集権型台帳」に対し、ユーザー全員で分散して保存する「分散型台帳」のブロックチェーンは、大勢でデータを共有・監視し合います。全てのデータが公開されるので改ざんされにくく、さらに、障害が発生しても全体に影響する恐れが少ないため、低コストで安全なサービスを実現できるというメリットがあります。
一方、ブロックチェーンは、全ての取引を全ての利用者のコンピューターで管理するため、そのデータ量は年々大きくなり、ブロックチェーンの巨大化とネットワークやコンピューターの高速化・大容量化の競争が行われます。ブロックチェーンの巨大化が勝ってしまった時、ブロックチェーンは破綻します。
ブロックチェーンの技術は、直ちに社会のインフラとして活用できる状況にはないようです。

高さ日本一を誇る「あべのハルカス」では、今年の9月から一か月間、ブロックチェーンを活用した仮想地域通貨「近鉄ハルカスコイン」を使った実証実験を行い、抽選で選ばれた5000人がビル内の店舗や飲食店でハルカスコインを利用した買い物を体験しました。
地域活性にもつながる地域通貨は、この他かすみがうら市や飛騨信用組合、会津大学でも導入されるなど、全国的に広がりつつあります。
ビットコインなど仮想通貨の普及が進む中で、使い勝手や安心感などで一般消費者の支持を得て「金(ゴールド)」となれるかどうか、地域通貨はその試金石なのかもしれません。