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2016/07/27

光コラボレーション

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MM総研の発表によると、2016年3月末のFTTH(光回線サービス)の加入件数は2,784万件で、2015年度では119万件増加しました。
FTTHの成長自体は鈍化傾向にあるものの、年間100万件を超える増加をキープできたのは、携帯キャリアを中心とした光コラボレーション(以下、光コラボ)で新規顧客を獲得したことによります。
光コラボとは、NTT東日本・NTT西日本が提供している「フレッツ光」の回線を様々な事業者(光コラボ事業者)に卸し、光回線のさらなる普及を図ろうというものです。すなわちNTTが直接お客様に回線を販売するのではなく、NTTドコモやソフトバンクなどの事業者に回線を卸売りし、それらの事業者が独自にキャンペーンやサービスをプラスしてお客様へ回線を販売していくというサービスモデルです。

■ 光コラボのシェアではドコモが引き続き首位
2016年3月時点の「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」によれば、光コラボ契約数は469万件で、FTTH市場全体に占める割合は17%、NTTの光回線契約数に占める割合は24%となりました。2015年度は転用(フレッツ光からの乗り換え)の比率が8割を切る一方で、携帯キャリアを中心とする事業者の積極的な販売によって、新規開通が比率・件数ともに上昇しています。
光コラボ事業者は、7月現在で400社近くありますが、シェアではNTTドコモとソフトバンクで約6割、OCNなどの大手ISPを含む上位10社で約9割を占め、大手事業者に集中している状況です。各事業者は光コラボとモバイルサービスとのセット販売などで、新規顧客の獲得や既存顧客の転用を進めています。

■ 光コラボの今後の見通し
MM総研の予測では、光コラボ市場は転用ペースが落ちるものの、携帯キャリアや大手ISPによる獲得を中心に2021年3月末に1,481万件まで拡大し、FTTH市場に占める割合は半分近くまで拡大すると見込まれています。
FTTH市場の純増数は減少傾向が続くものの、光コラボ市場の拡大は順調に進んでいます。FTTHの提供主体が光コラボ事業者に切り替わることにより、今後もNTT東西は販促費削減による大幅な増益を達成していくものと想定されます。

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出典 ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2016年3月末)」 MM総研