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2017/03/13

現代の三種の神器 「AI(人工知能)編」

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前々回(2016/11/8)このコーナーでお伝えしたように、IoT(Internet of Things)、ビックデータ、AI(人工知能)は、第4次産業革命における「三種の神器」と言われています。
前回(2017/1/26)のビックデータに引き続き、今回は現代の「三種の神器」の最終回として、AI(artificial intelligenc:人工知能)にフォーカスしたいと思います。

AIとは、人間と同様の知能をコンピュータ上などで人工的に実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指します。
2016年3月、Googleの人工知能「アルファ碁(AlphaGo)」が史上初めて囲碁の世界王者に勝ち越すという歴史的な出来事が起こりました。私達の予想をはるかに上回るスピードで進化したAIは、こうした象徴的な成果も追い風となって、今、3度目のブームのさなかにあります。

出典:ビッグデータ×人工知能が人間の創造社会を変える(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター)

現在の第3次AIブームの原動力となっているのは「機械学習」、その中でも注目されているのが「ディープラーニング(深層学習)」です。
ディープラーニングとは、人間の脳神経回路を模した「ニューラルネットワーク」を使って大量のデータを学習する手法で、2006年に登場しました。
ディープラーニングでは、タスクの実行に必要となる特徴を、AIが大量データから自動的に抽出します。つまり、何に着目すればよいかを人間が教える必要はなく、どんな特徴を利用すれば識別できるかをAIが学習データそのものから学びます。
この第3次AIブームは、ビッグデータが牽引しており、そのビッグデータはIoTによって生み出されています。つまり、現代の三種の神器である「IoT×ビッグデータ×AI」の相乗効果により、第4次産業革命を推進していると言えます。

最近では、AIが私たちの生活に浸透し、経済活動や社会環境を変えていくことを示唆するような事例が次々と出てきました。2021年までに、AIにより20の新産業が生まれ、130の新ビジネスが誕生するとも言われている一方、人間が行う仕事の約半分がAIに奪われるとの予測もあります。
大手IT企業は次々と、画像認識、音声認識、翻訳といったAI機能を安価に提供し始めており、AIが誰にでも使える時代が間もなく到来することでしょう。人間は、より高次元でクリエイティブなスキルを身に着けなければ、来るべきAI社会で生き残ることも容易ではなさそうです。