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2017/05/16

メタルIP電話

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2017年4月、NTT東日本とNTT西日本は、「固定電話のIP網移行後のサービス及び移行スケジュールについて」の報道発表をしました。

既にNTT東西は、2025年頃に維持限界を迎える固定電話網(PSTN)の交換機を、今後順次IP網(NGN)に移行し、PSTNで提供している固定電話サービス(加入電話、INSネット)の受け皿として「メタルIP電話」を提供することを発表しています。
今回の発表で、固定電話は2024年初頭に「メタルIP電話」へ一斉に契約を移行し、新料金体系を適用する予定が示されました。メタルIP電話は、既存のメタル回線をそのまま流用して中継部分のみをIP化するため、ユーザの宅内工事は不要であり、電話機等もそのまま利用可能です。また、基本料は現在の加入電話・INSネットと同額ですが、通話料については距離にほとんど依存しないIP網の特性を活かして、全国一律3分8.5円(税抜)となり、長距離通信料は大幅に安くなります。

出典 PSTSからIP網への移行 NTT発表 2017.3

これまで電話は、時代の流れとともに、電話交換手からアナログ交換機、さらにはデジタル交換機というように、回線を占有して通信する回線交換方式によって提供されてきましたが、PSTNからIP網への移行により交換機は撤去され、通信網のオールIP化が実現されます。
つまり、日本の電話は、回線交換方式からベストエフォート型(通信品質が保証されないサービス方式)のパケット交換方式へ大きな変革を迎えることになります。

今後は、2024年のIP網への移行に便乗して、必要のない電話機の購入や設置などの悪質な販売勧誘が登場する恐れがあるため、十分注意することが必要です。